【欧州】フェニックス、M&Aで欧州市場のシェア拡大も国ごとの経営風土は尊重
公開日時 2011/03/30 00:00
サプライチェーンロジスティクス研究会(代表)保高英児・中村努・瀬川裕司多様な市場に対応するフェニックスフェニックスはコングロマリットのメルクレ・グループが所有する企業の一つで、1994年にドイツの地域医薬品卸5社を買収して設立された。同社はドイツ・マンハイムに本社を置き、2009年度の売上高は213億ユーロ(約2.4兆円)と、欧州内ではセレシオに次いで売上規模が大きい医薬品卸だ。売上伸び率は、年平均9%を超える(図1)。同社のセグメントは、卸売部門、プリホールセール部門、小売部門の3つで、それぞれの展開地域は異なり、多様な市場特性を示唆している(図2)。卸売部門は、23カ国で144の物流センターを展開、卸売市場シェアは緑色の濃淡で示すように多様だ。ポーランドはシェアが低いが、競合する他の2社...