武田薬品と京都大学 肥満症及び統合失調症の新薬目指して共同研究
公開日時 2011/01/19 04:00
武田薬品と京都大学は1月18日、肥満症治療薬と統合失調症治療薬の創製を目指して、5年間の共同研究開発契約を締結したと発表した。京大医学研究科・附属病院に蓄積されている肥満症や統合失調症関連の基礎研究の知見や臨床データを武田薬品が独占的に活用できるとともに、両者が協働して、新規創薬ターゲットやバイオマーカーの同定、候補物質の臨床医学研究を実施する。5年間の研究開発費は全額、武田薬品が負担する。今回の取組みは「TKプロジェクト」と呼称する。
同プロジェクトには人材育成の側面もあり、武田薬品及び京都大学の研究者が参画するとともに、研究責任者や研究者の公募も行う。
京大は産官学連携によるプロジェクトを効率的に運営する目的で、国内初の対等な協力関係に基づくオープンイノベーションに取組む場として「メディカルイノベーションセンター」を医学研究科内に立ち上げている。大学や企業が人材・資金・知見・マネジメントを融合させ、互いの知的資産を有効活用することで画期的な新薬や医療機器を生み出し、また新たな創薬モデルの構築や人材育成も行う。これまでにアステラス製薬が京大と、「AKプロジェクト」として、免疫関連の次世代新薬の実現に向けて共同研究している。