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日本糖尿病学会 GLP-1受容体作動薬エキセナチド発売で適正使用勧告へ

公開日時 2010/12/16 04:02

日本糖尿病学会の「インクレチン(GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬)の適正使用に関する委員会」(委員長=清野裕・関西電力病院院長)は、12月17日のGLP-1受容体作動薬・エキセナチド(製品名:バイエッタ、日本イーライリリー)発売に合わせ、同日にも適正使用に関する声明を発表する方針だ。12月15日に東京都内で開かれたバイエッタ記者発表会で、東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科の門脇孝氏が明らかにした。


エキセナチドと同じクラスであるGLP-1受容体作動薬のリラグルチドは、2010年11月1日、インスリン療法からの切り替え症例で、糖尿病ケトアシドーシスを発症し、死亡に至った2例、著明な高血糖を起こした症例が7例あると、同委員会(旧名称:インクレチンとSU薬の適正使用に関する委員会)から緊急情報として報告された。委員会報告では、リラグルチドはインスリンの代替薬とはないとした上で、インスリン依存状態である患者では切り替えを行われるべきではないとしている。


門脇氏は、今回のエキセナチド発売でも同様の声明を発表する考え。「インスリンからの切り替えは、この薬剤本来の適応では謳っていない」と強調した。一方で、エキセナチドは、SU薬(スルホニルウレア剤)、SU薬+ビグアナイド系薬剤(BG)、SU薬+チアゾリジン系薬剤(TZD)の治療で血糖コントロールが不十分な患者さんへの上乗せにより、「体重増加をきたさない、あるいは減少させて血糖を低下させるという本来の適応について、(情報提供を)徹底していく」とした。


また、安全性として懸念される低血糖を防ぐ上では、「SU薬をあらかじめ減量して使うということをお勧めしたい」と述べた。なお、すでにDPP-4阻害薬やリラグルチドについては、併用薬である「SU薬は減量がのぞましい」との勧告を発表しており、これらの対策により、「重症低血糖は皆無にはなっていないが減っている」と述べ、継続して注意を払うことを呼びかけた。


門脇氏は、「安全性を第一に考えながら使用していく」ことの重要性を強調し、「まず専門医を中心にこの薬剤を使用していく」ことが必要とした。

 

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