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生活習慣病 食事・運動、BMI・腹囲に問題ある人ほど低い治療目標達成率

公開日時 2010/10/08 04:01

 日本心臓財団はこのほど、生活習慣病の実態に関する調査結果をまとめた。生活習慣病の治療を受けている患者のうち、治療ガイドラインに定めている治療目標値まで検査値が下がっている人は高血圧47.4%、脂質異常症59.9%、糖尿病27.2%――にとどまり、特に食事・運動といった生活習慣の不良群や、BMI(25以上)・腹囲(男85cm以上、女90cm以上)が基準以上の群で、治療目標達成率が低いことがわかった。

同財団では、生活習慣病のより良い治療の実現をサポートするため、「生活習慣病改善プログラム」を企画・運営している。高血圧など生活習慣病治療を実施している医師のためのインターネット上のプログラムで、10年8月15日現在で2755人(男性1279人、女性1476人)の生活習慣病のデータが登録されている。平均年齢は68.4歳、高血圧は2260人、脂質異常症1664人、糖尿病830人。今回、そのプログラムに登録されたデータを集計した。

このデータでは検査データに加えて食習慣や運動習慣に関するデータも収集している。登録症例のうち生活習慣のチェックのある1467人を、食事と運動の両方あるいはどちらかの項目が全て良好な「生活習慣良好群」と、その両方あるいはどちらかに1項目でも不良項目がある「生活習慣不良群」とに分けて、治療目標値を達成している割合を比較した。

その結果、「不良群」の目標値達成割合が低かった。血圧では44.5%(良好群)/38.0%(不良群)。脂質56.6%/52.4%。HbA1c6.5未満(JDS)30.3%/16.6%。

この結果について京都大学の篠山重威名誉教授は、「長年の生活習慣を変えることは大変難しいことだが、今回の結果から、生活習慣の改善をなお一層推進していくことの重要性が改めて明確になったといえる」とコメントしている。

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