アステラス 細胞培養インフルエンザワクチン導入 UMNファーマから
公開日時 2010/08/18 04:00
アステラス製薬は8月17日、国内バイオベンチャーのUMNファーマ(秋田市、金指秀一社長)が開発する細胞培養インフルエンザワクチンの日本での共同開発、独占的販売権を獲得することで基本合意したと発表した。両社は14年度までの発売に漕ぎ着けたい考え。UMNが最終製品の生産まで手がけ、アステラスが販売する形をとる。
UMNによると、細胞培養ワクチンは、通常の鶏卵製造ワクチンで約半年かかるといわれる製造期間を2ヵ月程度まで短縮できる。今回合意した開発品目には、季節性インフルエンザワクチン(開発コード:UMN-0502)のほか、今後、世界的大流行が懸念されるH5N1型鳥インフルエンザに対するワクチン(開発コード:UMN-0501)も含まれており、発生時の迅速な国内供給につなげられる可能性がある。
アステラスは、現行も化血研、デンカ生研のインフルエンザワクチンの販売を手かげており、事業規模は約250億円。同社は、14年度までの中期経営計画でワクチン事業の強化を掲げている。今回の合意はその一環。一方、UMNとしては、アステラスと組むことで開発資金の確保とともに、販売にもメドがつけられることになる。正式な契約締結は9月ごろを予定しているという。
両開発品目は、UMN-0501が国内フェーズ3準備中、UMN-0502は国内フェーズ1/2の準備中という段階にある。
訂正(18日10時44分)
「2本での共同開発、独占的販売権を獲得」とありましたが、正しくは「日本での共同開発、独占的販売権を獲得」です。訂正いたしました。ミクスeX-pressも同様に訂正いたします。