アステラス 過活動膀胱治療薬ミラベグロンを国内申請 次期戦略品
公開日時 2010/06/21 04:02
アステラス製薬は6月18日、過活動膀胱(OAB)治療薬としてミラベグロン(一般名。開発コード:YM178)を厚生労働省に承認申請したと発表した。同社は、この薬剤を将来の事業を支える次期国際戦略品として期待している。
申請効能は、OABにおける尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁。1日1回経口投与する。膀胱平滑筋に存在するβ3アドレナリン受容体を刺激し、膀胱を弛緩させることで、尿を膀胱に貯めやすくするとされている。OAB治療に標準的に用いられる抗コリン薬(同社のベシケアなど)とは作用が異なる。
アステラス製薬の野木森雅郁社長は5月の決算説明会で、同剤について「世界売上が1000億円が見えるところまで来ているベシケアと同じくらいの将来ポテンシャルを描いている」と話している。欧米での申請は今年度後半を目指す。中国、韓国、台湾、インドでの国際共同治験を実施しており、各国にも投入する計画だ。