世界の大手10社 09年製品導入契約数が前年比12%増 データモニター調査
公開日時 2010/04/16 04:00
市場調査会社のデータモニターは4月15日、世界の製薬企業上位10社が2009年に結んだ導入契約の取引数が前年比で12%増加したと発表した。大型品の特許切れが相次ぐことから今後も契約取引数は「今後も増え続ける」と予想するが、各社が特許切れ対策として積極的な導入戦略をとる見込みのため、「買収価格の上昇は避けられないだろう」としている。
製品の買収価格が上昇すると投資収益が小さくなる。09年調査では、導入品が▽商業的な魅力が乏しくなる開発後期の品目なのか▽開発早期のものなのか――を調べたところ、導入契約された全製品の57%が前臨床の候補薬剤だったという。
同社ヘルスケア部門シニア・アナリストのマーティン・アダムス氏は「このような開発初期段階の取引では、ライセンシー(導入先)がますますリスクを回避する傾向にあり、前払い金額を減らし、マイルストーン・ペイメントを更に重視することになる」とコメント。一方、開発後期品の契約では、高い投資収益を得るために、「オプション契約やバックエンド取引が従来のライセンス契約に取って替わる」と分析した。