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英国 開発中の薬剤利用可能に、財源が障壁

公開日時 2010/01/28 04:00

昨年英国で策定された“Early Access Scheme(早期アクセス計画)”。これにより、生命が脅かされるような重篤な患者に対し、代替治療がない場合に限り、開発中の新薬を使用できることを可能にすることが視野に入ってきた。一方で、実施をめぐり、財政問題の克服が焦点となっていることが指摘されている。


Early Access Scheme案は、英医薬品庁(MHRA)作業班と英製薬工業協会(ABPI)が共同で策定したもの。米国ではすでに同様の制度として、米FDAの治療IND(治験薬)があるが、対象が異なるのが違い。米国や他の欧州各国では、個人を対象にしているのに対し、英国では患者集団を対象とする考えだ。


一方、課題とされるのは財源だ。開発中の薬剤では、薬価を製薬企業が自由につけることができるためだ。加えて、NHS(国民保健サービス)下でのPCT(プライマリーケアトラスト)で経費を支払うことは出来ないため、財源をどこから捻出するかが問題となっている。


解決策のモデルとみられるのが、仏のシステム。仏では、承認前に一時使用許可した薬剤の暫定薬価を社会保障費を財源として、政府が支払っている。正式承認後に、支払った薬価が高かった場合には製薬企業が差額を政府に償還するというシステム。

 


(The Pink Sheet 1月18日号より)       FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

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