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厚生労働省医薬食品局審査管理課は12月10日、厚生労働科学研究班(主任研究者・川崎医大 加来浩平教授)が取りまとめた「経口血糖降下薬の臨床評価法に関するガイドライン(案)」を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。募集期間は10年1月9日まで。 GL案では、新規経口血糖降下薬による心血管系疾患発症リスクの評価に関する考え方を「付則」に盛り込んだ。米FDAのガイダンスでは、心血管系イベントの既往歴のある患者で臨床試験を行い、申請データとして提出するよう求めている。これに対しGL案では、海外と比較して日本は心血管系合併症の有病率が低いとし、「既往歴を有する患者を用いて承認前に心血管系合併症の発症を指標とする臨床試験の実施は、必ずしも容易ではない」と指摘。国内におけるフェーズ3検証試験では、何らかの代替指標を評価項目とすることが現実的な対応として許容されるとの見解を示した。 これを裏付けるエビデンスについては、ADVANCE試験やACCORD試験などを基にしたメタアナリシスの結果を解説。より厳格な血糖管理が心血管イベントの発症リスクを上昇させる可能性が低いとする一方で、特定の治療薬や治療法がイベントの増大に働くとの結論も見出していないとしている。 その上で承認審査にあたっては、低血糖、体重増加、血圧、心電図、脂質マーカーなど心血管系疾患のリスク予知因子となりうる臨床検査パラメータや、心血管系有害事象の発現頻度などにより心血管系への影響を総合的に判断すべきとしている。
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