米食品医薬品局(FDA)は、12月2日、Dynax Corp(本社:マサチューセッツ州ケンブリッジ)の遺伝性血管性浮腫(HAE)に伴う急性発作治療薬Kalbitor(ecallantide)を1日付けで承認したと発表した。同剤の対象患者は、16歳以上の青少年および成人。
HAEは、免疫系、血液凝固に一定の機能を果たす血液タンパクC1エステラーゼ阻害因子の遺伝的欠損または機能不全により引き起こされる。顔面、消化器、気道、咽頭などの浮腫により咳、呼吸困難、悪心、嘔吐、腹痛など急性の各種症状を発現、場合によっては死亡のリスクを持つ。
米国では、HAE患者は1万人といわれる希少疾患。FDAは、09年10月にCSLベーリングのBerinertを承認しており、同疾患治療薬としては2剤目となる。