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協和発酵キリン ノイアップをヤクルト本社に承継 公取委の指摘受け

公開日時 2009/10/16 04:02

協和発酵キリンとヤクルト本社は10月15日、協和キリンの遺伝子組換え型ヒト顆粒球コロニー形成刺激因子製剤(G-CSF)ノイアップ(一般名:ナルトグラスチム(遺伝子組換え))の製造販売承認をヤクルト本社に承継すると発表した。製品流通や製品情報提供活動に支障がないよう、基本的に年内に引き継ぎを行い、協和キリンは10年1月1日からの情報提供活動をヤクルト本社に委託(売上げは協和キリンに計上し、ヤクルト本社にフィーを支払う)する。同年3月1日からはヤクルト本社が情報提供活動と販売を行う。

08年10月に発足した協和発酵キリンの前身、旧協和発酵と旧キリンファーマはそれぞれG-CSF製剤(協和発酵:ノイアップ、キリンファーマ:グラン)を持っていた。旧社統合後の同年12月に公正取引委員会から、両剤を持つことで、「G-CSFに係る取引分野における競争を実質的に制限するおそれがある」との指摘を受け、ノイアップを第3者に可能な限り速やかに承継・利用許諾することになっていた。07年のG-CSFのシェアはグラン45%、ノイアップ15%で、両剤で6割を占めていた。

一方、ノイアップを承継することになったヤクルト本社は、がん領域に特化した事業展開をしており、がん化学療法の好中球減少症などの適応症を持つ同剤を得ることで製品ラインナップが強化されると判断した。

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