英国医薬品庁(MHRA)は、英グラクソ・スミスクライン(GSK)の子宮頸がんワクチン・Cervarix(サーバリックス)について重篤な副反応は報告されていないことを報告した。安全性の新知見を掲載する「Drug Safety Update」10月号で、同剤の安全性報告を総括する中で明らかにした。なお、同剤は、接種がスタートしてから約1年が経過するが、今後も国の接種計画に変更しないことも分かった。
これは、医療関係者に加え、一般市民からも有害事象が疑われる事例が報告される「イエローカード・システム」により集められたデータ。サーバリックスの有害事象が疑われたものは2159件で、4830症例の副反応が報告された(09年7月末現在)。
副反応として多く報告されたのが、めまい468件、頭痛433件、悪心422件、四肢の痛み248件など。これを分析した結果として、重篤な副反応は見られず、新規の副反応も報告されず既知の副反応に留まり、リスクとベネフィットのバランスは良好に保たれているとした。
なお、ギランバレー症候群と顔面神経麻痺がイエローカード・システムで報告され。しかし、ワクチンを接種していない同年代の女性の同疾患の発生頻度と大差がないと説明し、サーバリックスとの関連性が否定されたことも明記している。