承認遅らせる審査プロセスあぶり出し
公開日時 2009/09/29 00:00
東大と政策研の共同調査で欧米より数年遅れる日本での新薬発売。「ドラッグ・ラグ」と呼ばれるこの問題は今や時事用語。患者にとっては病状を左右しかねない問題になっている。着実に改善してきているといわれる承認審査にも依然として問題があることが、東京大学大学院薬学系研究科(小野俊介准教授)と日本製薬工業協会の医薬産業政策研究所(石橋太郎主任研究員)の共同調査で明らかになった。審査期間は短縮しているが・・・・・・政策研の調べでは、ドラッグ・ラグは欧米に比べ4年程度。その内訳は大まかに言って、日本の不十分な治験環境などでメーカーが海外開発を先行させたり開発着手の遅れで約2年、臨床開発期間で1年強、承認審査で1年弱、日本では余計に時間がかかっている。開発着手時期はメーカーの戦略に関わるが、厚生労働省は開発を...