MR認定試験合格への道
公開日時 2009/09/09 04:00
MR認定試験の位置づけ
新人MR諸君にとって、MR認定試験は軽視できない第1関門であるが、いわゆる受験勉強に終始したMRと、その後のMR活動を支える知識習得の絶好の機会と捉えたMRとでは、大きな差が生じてしまう。
試験合格の秘訣
『必ず合格する“成川式”勉強法!』(成川豊彦著、三笠書房・知的生きかた文庫)は、MR認定試験に限らず、さまざまな試験に合格する秘訣が簡潔明瞭に示されていて、類書の中で群を抜いている。
- 最初から効率だけを求めると、いつまで経っても実力が身につかない。勉強はまず、量で勝負する。テキスト、過去問、模試にガンガン取り組む。考えながら量をこなしていくと、やがて質のいい勉強ができるようになる。これが本当の意味での、効率のいい勉強なのだ。
- 講義や自習でAという項目を勉強したら、24時間以内にAに関する過去問や演習問題を解く。実際に問題に当たることによって、実戦に即した復習ができる。この場合、「24時間以内」がポイントとなる。
- 講師に質問をしない受講生は、成績が伸びない。受身の勉強態度ではなく、積極的に学び取るという攻めの姿勢が必要なのだ。
- 生真面目な人に多いのだが、思うように成績が伸びないと、自分を責め過ぎる人がいる。できなくてもクヨクヨするな、たかが試験勉強ではないか。ミスは直せばいい、と前向きになろう。
- 「改善ノート」を作る。人間は同じような箇所で間違う傾向がある。だから、自分がミスし易い点を直していけば、正解率は飛躍的に高まる。1科目につき1 冊の「改善ノート」を用意しよう。そこに、講義でよく理解できなかった部分や、過去問、模試で間違えた問題点などを書き込んでいく。そして、模試や本試験直前に、集中して読み返す。
- 試験勉強は、完全主義、網羅主義でなく、重点主義でいく。テキストの重要箇所を徹底的に理解する。講義の中で講師が強調した点は、何が何でも頭に叩き込む。
- 勉強とは、復習の積み重ねである。予習は必要なし、復習に命を懸けるべきだ。
- 過去問は、試験委員からのメッセージと受け止める。その科目の本質的な部分が、過去問に凝縮されている。過去問の答えを丸暗記するのではなく、理解することが大切なのだ。
- 1週間前に本試験会場を下見する。その際、本番を予想して、試験開始時刻に合わせて行くようにする。
- 試験会場では、終わった科目は忘れ、次の科目に備える。
- 真っ先に合格を報告したい人の写真を、いつも身につけて勉強に取り組む。
カリスマ講師のアドヴァイス
MR教育研修担当者の軽部昭徳は、受講生に下記のようなアドヴァイスをしている。
- 全科目のテキストを最低3回は繰り返し勉強せよ
- 「改善ノート」を作成する際は、関連項目を1カ所にまとめよ。こうすれば、知識を点でなく、線、面で理解することができる
- 薬剤名など、どうしても覚えなければならないものは、記憶法を工夫して、徹底的に覚えよ
- 自分が苦手な科目は、導入教育終了後も、時間を重点的に配分して勉強せよ
- 本試験までのMR活動中は、医療機関の待合室でも、できるだけテキストを開く習慣をつけよ
- 合格した先輩から「MR認定試験など、1週間も勉強すれば何とかなる」と言われても、信じるな。
鈴木康弘は、下記のように勧めている。
- 受験のための勉強と思わずに、今後のMR活動のための知識、ツールの研修と考えよ
- 講義、自習で理解できない部分は、研修担当者に聞け。そうしないと、時間がもったいない
- 模試は、自宅で受けずに、会場で受けよ
- 本試験では、問題文はゆっくり読め。これで、緊張を最小限にとどめることができる
- 本試験では、ケアレスミスを防ぐために、見直しを必ず実行せよ。
谷口馨は、下記のように述べている。
- より多くの問題に当たることで、ポイントを掴め
- 導入教育終了後も、テキストは短時間でもよいから毎日開け
- 本試験開始のギリギリ直前まで、テキストや「改善ノート」を見直せ。最後の最後まで、悪あがきをすべし。