厚労省・安全性情報 経口腸管洗浄剤ビジクリアなどを注意喚起
公開日時 2009/07/31 04:01
厚生労働省は7月30日、医薬品・医療機器等安全性情報(No.259)を公表し、経口腸管洗浄剤リン酸二水素ナトリウム一水和物・無水リン酸水素二ナトリウム(一般名、ゼリア新薬のビジクリア)など6品目について、改めて注意を呼びかけた。
同剤については、急性腎不全、急性リン酸腎症(腎石灰沈着症)があらわれることがあるため、▽高齢者▽循環血液量の減少、腎疾患、活動期の大腸炎のある患者▽腎血流量・腎機能に影響を及ぼす薬剤(利尿剤、ACE阻害剤、ARB、NSAIDsなど)を使用している患者――には慎重に投与することとし、警告欄に追記するなどの対応を5月29日付で指示した。直近2年間(07年6月~09年4月14日)で急性腎不全などの重篤な腎機能障害が13例(死亡はゼロ)報告されたため。同剤の年間使用者数は約5万4000人(08年4月~09年3月)。
そのほか、5月29日に添付文書の改訂を指示した、統合失調症治療薬ブロナンセリン(大日本住友製薬のロナセン)、抗リウマチ薬エタネルセプト(ワイスのエンブレル)、抗がん剤アムルビシン塩酸塩(大日本住友製薬のカルセド)、抗がん剤エルロチニブ(中外製薬のタルセバ)などについても改めて注意喚起した。