ジェネリック世界最大手のテバ 興和と新会社設立で日本本格参入
公開日時 2008/09/24 23:00
ジェネリック薬で世界最大手のテバ社(本社:イスラエル)と興和は9月24日、
両社で50%ずつの出資により、ジェネリック薬を扱う合弁会社を09年初旬に設
立するとことで合意したと発表した。10~11年にも日本市場への製品投入する
計画で、15年までに売上高1000億円を目指す。日本市場に対するテバ社の本格
的な攻勢が始まる。
両社は1年以上かけて交渉してきたという。新会社の名称は「興和テバ株式会
社」。資本金や事業規模、販売などの体制は今後詰める。テバ社は、日本政府
のジェネリック使用促進策による市場の成長を見込みも本格参入を決断。欧米
はじめ世界的に事業展開してきたノウハウと、豊富な製品群とその開発力に、
新薬メーカーとしても医薬品を製造、販売してきた興和の信頼性を組み合わせ、
一部に不安のある品質、情報提供、安定供給を十分にクリアした事業を展開し
たい考え。
テバ社は、世界60カ国以上で販売し、07年の世界売上高は94億ドル、純利益は
19億ドルに上る。日本には06年に単独で事業所を構え、原薬事業を行ってきて
いるが、ジェネリック薬の承認には至っていない。一方、興和は、医薬品事業
の売上高は1048億円で新薬と一般薬を含むヘルスケア製品を扱い、ジェネリッ
ク薬は扱っていなかった。
両社は都内で発表会見を行い、興和の三輪芳弘社長は「医療用医薬品、OTC医
薬品、そしてジェネリック医薬品の三本の矢で、バランスのよい成長をし、品
質のよい製品を開発し、安定的に供給して参りたい」と抱負。テバ社のシュロ
モ・ヤナイ社長兼CEOは、「日本政府のジェネリック薬の使用促進策は、日本
進出のよい機会と考えた」と話した。バイオシミラーの投入も検討する。