日本循環器学会など3学会 禁煙治療の手順書を策定
公開日時 2006/03/28 23:00
日本循環器学会と日本肺がん学会、日本がん学会は3月28日までに、今年4月
に保険適用となる禁煙治療の標準手順書を作成した。新設されるニコチン依存
症管理料(初診時230点、2~4回目184点、最終回180点)では、この手順書
に沿った治療プログラム(12週間で5回の治療)を行うことが算定要件となっ
ている。
手順書では、初診時に喫煙状況やニコチン依存症の度合いをチェックし、禁煙
開始日を決定。「精神にゆとりがある時期」、「自分の誕生日や結婚記念日な
ど特別な日」などを開始日に設定することを推奨している。さらに、患者は
「禁煙日記」に喫煙状況や体重を記録させ、医師が禁煙状態をチェックする。
再診時には離脱症状の有無を確認しながら、患者が禁煙継続できるようサポー
トしていく。
治療用のニコチン製剤は、国内では市販薬のニコチンガムと医療用ニコチンパ
ッチしか使えない。しかも、ニコチンパッチは薬価収載されていないため、薬
代には保険がきかない。治療プログラムの作成にかかわった藤原久義・岐阜大
学大学院教授は「企業側に薬価収載を申請するように促しているが、費用がか
さむためだろうか、企業側の反応があまり良くない」としている。