第一三共 抗血小板剤CS-747など5つの最優先開発プロジェクト決定
公開日時 2006/03/28 23:00
第一三共は3月28日の研究開発説明会で、最優先開発プロジェクトを決定した
と発表した。抗血小板剤CS-747、抗Xa剤DU-176b、血圧降下剤
CS-8663、抗がん剤DJ-927、抗血小板剤DZ-697b─の5つ。アンジェスMGと提携
しているHGF遺伝子治療薬については「現在まだ十分なデータが得られず、正
しく評価できていない」と説明した。
最優先プロジェクトのスケジュールは、抗血小板剤CS-747が米欧でフェーズ3
(日本でフェーズ1)段階にあり、07年後半に申請予定。また、血圧降下剤CS
-8663は、オルメサルタンとアムロジピンの配合剤で、米欧でフェーズ3段階。
来年のアムロジピンの特許切れ後早急な上市が目標とした。
抗Xa剤DU-176bは米欧日でフェーズ2段階。先行品もあり競合が激しいが、「
肝臓、出血の副作用が開発の成否を握る」とし、安全性に自信を示した。抗が
ん剤DJ-927は、米欧でフェーズ2、日本でフェーズ1の段階にあり、フェーズ
2aでは大腸がんでタキサン系初の効果を示したという。抗血小板剤DZ-697bは、
米欧でフェーズ1、日本でフェーズ1準備中と早期ステージにありながら「新
規でユニークなメカニズムを持ち、非常に有用になる可能性が高い」として最
優先プロジェクトに選ばれた。
このほか、グリタゾン系糖尿病治療剤CS-011は米欧でのフェーズ2が終了し、
ピオグリタゾンを上回る用量依存的な糖・脂質代謝改善が確認されたことや、
高脂血症治療剤ウェルコールの糖尿病への適応拡大を目指す米フェーズ3の一
部試験で、明確な血糖降下作用が示されたことなどが報告された。