向田薬価研委員長 「深堀り2%」は市場伸び率勘案?
公開日時 2006/02/28 23:00
日薬連保険薬価研究委員会の向田孝義委員長は、2月28日の製薬協メディアフ
ォーラムで4月薬価改定について講演、先発品特例引き下げの「2%深堀り」
に反発を示す一方、補正加算率の引き上げでは実効性を担保できた、などと述
べた。継続検討課題となった薬価の頻回改定に対しては、業界への影響を認め
ながらも正面から議論する必要があるとした。
後発品のある先発品(長期収載品)は02年薬価改定時に、承認時期によって4
~6%引き下げる特例措置を実施、今回はこれに2%を上乗せして6~8%を
適用した。向田委員長は「更なる深堀りであり業界が最も反対した部分」だっ
たが、結果的に行政に押し切られたと説明。「2%」の根拠も不明確で、担当
官からは前年の薬剤市場の伸び率(7.5%程度)の高さを伝えられたという。
新薬の補正加算では、加算率を傾斜配分する際の「標準額」引き上げを評価し
た。現行制度は、対象品目の薬価が標準額を超えていれば加算率は低くなる仕
組み。今回、内用・外用が1日薬価300円から500円に、注射が同1500円から40
00円に改定されたことで、「新薬を出せる企業にとってプラス材料になる」と
した。