中医協・小委 制限回数「113項目」保険適用で審議継続
公開日時 2005/06/29 23:00
中医協・診療報酬基本問題小委員会は6月29日、制限回数を超える医療行為に
ついて議論。診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会の吉田英機会長が、
(1)検査や精神科訪問療法の一部など28項目は患者要望に従い患者の自由な
選択のもとに実施されることが可能で、保険給付との併用を認める(2)在宅、
処置、手術など113項目は、患者要望より医療上の必要性の観点が優先される
蓋然性が高く、制限回数の必要がないものは保険導入(3)ヘリコバクターピ
ロリ除去(1項目)は将来的に医薬品の適応拡大が保険適用された時点で検討
する――との、同分科会の検討結果を報告した。
これについて、診療側委員は「医学的根拠があればすべて保険導入するべき」
(松原謙二日本医師会常任理事)との意見の一方で、支払い側委員は、「診療
上の必要性を全て医師が判断するというのは時代の逆行」(対馬忠明健康保険
組合連合会常務理事)と、保険導入に慎重姿勢を見せた。小委は今後もこの問
題について議論を続行することを決めた。
制限回数を超える医療行為について同分科会は、全415項目のうち、検体検査
の判断料など制限回数を超えることが想定されない147項目、指導料など患者
が要望することが想定されない126項目を除く142項目について、上記(1)~
(3)に分類した。