総合機構 治験相談、先着順から重要度順へ変更
公開日時 2005/05/31 23:00
独立行政法人医薬品医療機器総合機構は5月31日、「05年度第1回審査・安全
業務委員会」(委員長・廣部雅昭東京大学名誉教授)を開き、担当理事らが今
年度事業の重点事項について説明した。処理能力を超え、今年9月まで予約が
一杯になり10月以降分の受け付けを一時停止している治験相談について、先着
順だった従来の方式を見直し、重要度を点数化して持ち点数の高いものから優
先的に対面助言の日程調整を行う、新方式に移行すると公表した。新方式は6
月告示、7月に受け付け開始する。
これらで05年度の治験相談は、04年度(193件)の10%増の220件の処理能力確
保を、06年度は240件、07年度は250件を目指す。審査業務の重点事項はこのほ
か、審査品目が多くなっている第3分野(中枢神経系、呼吸器系など)の審査
チームを2分割し、従来の12チーム制から13チーム制に拡充する。機構発足前
に申請のあった品目などの滞貨について計画的に処理を進め、審査中である品
目数を平準化させ、06年度半ばまでに、審査チームごとの審査中品目数を十数
品目程度とする。
冒頭あいさつで宮島彰理事長は、「的確で迅速な機能が残念ながら発揮できな
かった」と機構発足1年を振り返った。(1)人材確保が不十分だった(2)
個々のスタッフにとって業務範囲が広がった(3)滞貨処理に予想以上にエネ
ルギーを取られた――ことが要因として、これらの改善を課題に掲げた。