中医協・総会 7成分の薬価を了承
公開日時 2005/05/25 23:00
中医協・総会は5月25日、ファイザーの深在性真菌症治療剤「ブイフェンド錠
50mg」「同200mg」(一般名:ボリコナゾール)など7成分について薬価を了承
した。いずれも6月3日収載予定。同剤は、フルコナゾール(同社の「ジフル
カン」)を最類似薬とする類似薬効比較方式(1)で算定。対象疾病の治療法
が改善されているとして有用性加算(2)の補正がつき、外国平均価格調整
(引き上げ)対象となってそれぞれ1212.1円、3713.3円。注射薬である「ブイ
フェンド200mg静注用」も同様で、1万2750円。
また、中外製薬のキャッスルマン病用剤「アクテムラ点滴静注用200」〔トリ
シズマブ(遺伝子組換え)〕は、原価計算方式で5万9879円。第一サントリー
ファーマの心臓疾患診断補助剤「アデノスキャン注60mg」(アデノシン)も原
価計算方式で、1万4700円。
一方、アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパンの肺高血圧症用剤
「トラクリア錠62.5mg」(ボセンタン水和物)は、エポプロステノールナトリウ
ム(グラクソ・スミスクラインの「フローラン」)を最類似薬とする類似薬効
比較方式(1)で算定、有用性加算(2)と、他に類似薬がないことから市場
性加算(1)の補正が付き、外国平均価格調整(引き上げ)を行い、1錠4496.
6円とした。
しかし、申請企業側から、(1)比較薬のエポプロステノールナトリウムは24
時間持続点滴が必要など患者への負担が大きく注射部の炎症反応や感染症への
注意が必要だが内用薬でこうした負担や危険がない(2)既存薬と作用機序が
異なり既存薬の効果が減弱した症例に対しても改善の可能性が考えられる――
とする不服意見があったが、薬価算定組織は、(1)については有用性加算の
補正を行っている、(2)については、治療方法の改善が客観的に示されてい
るとは言えないとして退けた。
その他の2成分は次の通り。
急性前骨髄球性白血病治療用剤「アムノレイク錠2mg」(タミバロテン)4026.
3円(東光薬品工業)類似薬効比較方式(1)、有用性加算(2)▽イミダゾ
ール系抗真菌剤「ルリコンクリーム1%」「ルリコン液1%」(ルリコナゾー
ル)いずれも59.4円(ポーラ化成工業)類似薬効比較方式(2)