厚労省 ゲフィチニブ「維持療法」でも延命効果認められず
公開日時 2005/05/16 23:00
厚生労働省は5月16日、アストラゼネカの抗がん剤ゲフィチニブ(販売名:イ
レッサ)について、米国がん治療学会(ASCO)が行った維持療法に関する研究
の中間解析で、プラセボ投与群と比べ延命効果が認められないとの結果が得ら
れたと発表した。ただ、今回試験の対象となった、維持療法でのゲフィチニブ
投与は国内の通常の肺がん治療としては行われていないことから、厚労省は、
「念のため、製薬企業に対し今回の研究発表について医療関係者に情報提供す
るよう指導するとともに、日本肺癌学会に対し、ゲフィチニブ使用ガイドライ
ン改訂の必要性について検討を依頼する」としている。
同研究は、(1)放射線化学療法〔抗がん剤(シスプラチン及びエトポシド)
+放射線〕(2)抗がん剤〔ドセタキセル〕――による治療を行った患者に対
し、その後の維持療法として、ゲフィチニブ投与群とプラセボ投与群の比較臨
床試験を実施した。