厚労省 未承認薬3品目、企業側に対応要請へ
公開日時 2005/04/27 23:00
厚生労働省は4月27日、抗がん剤ボルテゾミブ(一般名)など国内未承認の3
品目について、製造企業に早期申請などを要請することを決めた。同日開いた
未承認薬使用問題検討会議の審議結果を受けたもの。学会や患者団体から要望
があった品目で、企業側の判断は次回7月の同会議に報告される。
ボルテゾミブは多発性骨髄腫が適応で、すでに世界46ヵ国で発売されている。
切れ味がよく評価も高いが、日本ではまだフェーズ1/2の段階。同会議に設
置されたワーキンググループ(WG)は、同試験がブリッジングスタディのため
治験に参加できる患者が少ないことを指摘。企業の申請後、新しい枠組みの
「安全性確認試験」で患者の要望に応えるべきだとした。
1型ムコ多糖症を適応とする酵素製剤ラロニダーゼは、国内患者数が20人程度
しかいない。WGは治験の早急な開始を求め、その際、欧米での臨床試験データ
で申請を認めるよう強調した。低血糖症用剤ジアゾキサイドは20数ヵ国で1970
年代に承認され、安全性が高いことから国内申請では非臨床試験は不要とした。