三菱化学・ウェルファーマ 共同持株会社設立、医薬再編の可能性も
公開日時 2005/04/26 23:00
三菱化学と三菱ウェルファーマは4月26日、今年10月に株式移転により共同持
株会社を設立し、両社はその完全子会社として傘下に入ると発表した。共同持
株会社の社名は三菱ケミカルホールディングス(予定)、設立は10月3日。社
長には冨澤龍一氏(三菱化学社長)が就任する。決断の理由として、国際創薬
企業への飛躍のための成長戦略を加速させるアライアンスへの柔軟な対応、グ
ループ連携による創薬基盤の強化などをあげている。
冨澤氏は「今回は最終的な形ではなく、第一段階的なもの。次の手を打ってい
きたいが、まだ見えていない。医薬の再編の流れに乗ることがあるかもしれな
い」と述べた。一方、小峰健嗣氏(三菱ウェルファーマ社長)は「他社と戦っ
ていけるのに最低限必要な研究開発費1000億円を出せる会社に早くなりたい。
今回の決定はアライアンスをより行いやすくするためのひとつの大きな手段」
と語った。
敵対的TOB対策の意図があったかどうかについて冨澤氏は「検討を始めた時点
ではほとんどなかったが、結果的に副次的な効果が出るかもしれない」と述べ
た。
三菱化学、三菱ウェルは非上場化する。両社株主に対する共同持株会社普通株
式の割当は、三菱化学の株主に対しその所有する普通株式1株に対し0.5株、
三菱ウェルの株主に対しその所有する普通株式1株に対し1.565株を割り当て
る。
同日終値ベースの時価総額は三菱化学が約7400億円、三菱ウェルが約5070億円
で、親子のねじれは生じていなかった。