デュシェンヌ型筋ジス治療薬 国内臨床試験開始へ 18年上市目指す
公開日時 2013/05/13 05:01
日本新薬は5月9日、国立精神・神経医療研究センターと共同研究を進めてきたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬(開発番号:NS-065/NCNP-01)について7月から臨床試験を開始すると発表した。まず、センターの医師が行う早期探索時臨床試験で、数カ月程度かけ約10人の患者を対象に安全性と有効性を確認し、そのうえで日本新薬と連携して本格的な臨床試験を進め、18年の上市を目指す。
DMDは筋ジスの中でも最も頻度が高く、ジストロフィン遺伝子の変異によるジストロフィン欠損で発症し、筋力低下からやがて死に至る難病。男児3500人に1人の割合で発症する。
臨床試験を行う治療薬は、ジストロフィンの欠損を引き起こす特定のエクソン(タンパク質生成に関与)を取り除く「エクソン・スキップ療法」に用いる核酸医薬。「エクソン53」を標的にしており、同療法の対象患者の中では2番目に多く7~8%が対象になるとみられる。「エクソン53スキップ」を標的にした治療薬の臨床試験は世界で初めて。