持田製薬 皮膚外用剤ベセルナクリーム 日光角化症の効能追加を申請
公開日時 2011/02/28 04:00
持田製薬は2月25日、皮膚科外用剤「ベセルナクリーム」(一般名:イミキモド)について、日光角化症の効能追加申請を行ったと発表した。日光角化症は長期にわたって皮膚が紫外線を浴びることで引き起こされ、放置すると皮膚がんに進行することもある。日本では現在、外用剤の5-FU軟膏(フルオロウラシル)が使われるケースがあるものの、病変部の凍結療法や外科切除が主流という。持田はベセルナクリームの今回の効能追加によって、麻酔や手術が不要な日光角化症治療に貢献したいとしている。
日光角化症は主に高齢者の顔面に発生する。国内患者数は大規模調査がなく不明な点も多いが、10万人規模とされる。同症の治療は国や地域で状況が異なり、米欧では外用薬物療法も一般的に行われている。ただ、使われる薬剤は、米国はイミキモドが多いものの、欧州は5-FU軟膏が多いようだ。
イミキモドは細胞性免疫応答を賦活化させる作用機序も持つ。持田がオーストラリアのアイノバ・ファーマシューティカルズから導入し、2007年12月に尖圭コンジローマの治療薬として販売している。海外では日光角化症の治療薬としても45の国と地域で承認されている。