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スイス・ノバルティス Anthos社を9億2500万米ドルで買収 循環器領域の開発後期パイプライン強化

公開日時 2025/02/25 04:50
スイス・ノバルティスはこのほど、Anthos Therapeutics社を前払金9億2500万米ドルで買収することに合意すると発表した。通常の買収完了条件を満たすことを前提に、2025年上半期の買収完了の見込み。Anthos社は、心房細動患者の脳卒中・全身性塞栓症の予防治療薬候補のabelacimabを開発しており、FXI阻害経路を標的とするファーストインクラスのモノクローナル抗体となる可能性がある。同剤は現在第3相臨床試験段階にあり、ノバルティスは循環器領域の開発後期パイプラインを強化する。

今回の合意についてノバルティスは、「ノバルティスの成長戦略ならびに重点疾患領域と合致し、循環器領域における当社の強みと専門性を生かすもの」と説明。ノバルティスは慣例的調整を条件として、買収完了時に前払金9億2,00万米ドルを支払い、さらに、特定の承認審査および売上高のマイルストーン達成に応じて、最大で21億5000万米ドルを追加で支払うとしている。

Anthos Therapeutics社は、2019年に Blackstone Life Sciences社とノバルティスによって設立され、ノバルティスからのライセンス供与によりabelacimabの臨床開発を進めてきた。

AbelacimabはXI因子に強力に結合することによりXI因子の活性化を阻害し、活性形(XIa因子)の生成を防ぐ、画期的かつ選択性の高い完全ヒトモノクローナル抗体。「心房細動患者の脳卒中および全身性塞栓症の予防」を先行する適応症として現在、第3相臨床試験段階にある。米国食品医薬品局(FDA)から22年7月に、がん関連血栓症、22年9月に心房細動患者の脳卒中および全身性塞栓症の予防に対してファストトラック(迅速審査)の指定を受けている。

ノバルティスの開発部門プレジデントでChief Medical OfficerであるShreeram Aradhye M.D.は、「Anthos Therapeutics社を迎えることにより、ノバルティスの循環器領域での取り組みが強化されるとともに、世界中の多くの心疾患患者さんに貢献する人生を変えるような治療薬ポートフォリオ、包括的な臨床プログラム、戦略的提携が補完される」とコメント。ノバルティスの循環器・腎臓・代謝デベロップメントユニットのグローバルヘッドであるDavid Soergel M.D.は「abelacimabをノバルティスのCRMのパイプラインに戻すのに今が最適な時」としている。なお、発表は、現地時間の2月11日付。
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