アステラス製薬 子会社Ganymed社の株式で減損処理 特別損失に606億円計上「連結損益に影響なし」
公開日時 2025/02/06 04:51
アステラス製薬は2月5日、子会社の独・Ganymed Pharmaceuticals GmbHの株式について減損処理を実施し、24年度第3四半期決算において関係会社株式評価損606億円を特別損失に計上したと発表した。帳簿価額に対して実質価額が著しく下落したことによるもの。前日の決算説明会における追加情報として公表した。連結業績に与える影響について同社は、「関係会社株式評価損は連結決算において消去されるため、連結損益に影響ない」としている。
Ganymed社は独・マインツに拠点を置くバイオ医薬品企業で、アステラス製薬は2016年12月20日に同社を買収した。Ganymed社はCLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん治療薬ビロイ(ゾルベツキシマブ)の開発企業。すでにビロイはアステラス製薬の重点戦略製品に位置づけられており、昨年6月の日本での発売後から発売国が拡大し、グローバル売上は 49 億円に達した。
前日の24年度第3四半期決算説明会においては、38か国で承認、9か国で発売(3Q時点)されたことを報告したほか、成長の主要因について、「特に日本と米国の進捗は想定を大きく上回り、CLDN118.2 検査の普及率が想定以上であった」と説明している。