東和薬品 マスターコントロールによる品質管理を開発段階にも拡大 安定した商業生産へ
公開日時 2025/02/05 04:50
東和薬品は2月4日、品質管理体制の強化に向けて導入している、マスターコントロールによる品質マネジメントシステムの運用範囲を商用生産段階から開発段階にも拡大すると発表した。システムの導入により、製造過程における逸脱処理や変更管理などをデータとして管理することができる。治験薬の製造から導入することで「データやノウハウを早い段階から蓄積でき、承認後も安定した商用生産につなげることが可能になる」(同社広報部)としている。
東和薬品では、これまでの紙ベースだった品質管理体制を改め、マスターコントロール社の品質マネジメントシステム「MasterControl Quality Excellence (Qx)」を採用。商業製品の生産部門における品質イベント管理と文書管理について、24年8月から運用を始めていた。
システムの運用を治験薬の製造段階に拡大することで、開発段階から終売に至る医薬品のライフサイクルの各段階で得られる情報を統合して管理できるようになる。また、重要な逸脱処理や変更管理に関するプロセスを透明化することで、エビデンスに基づいた適切な処理や、データに基づいた意思決定にも寄与することが期待される。また、文書管理も同一システムで運用されており、タイムリーな情報共有や、不正コピー防止などのセキュリティ強化にもつながるとしている。