東邦ホールディングスは12月９日、医薬品卸売事業完全子会社の東邦薬品が陸上自衛隊と協同防災訓練を実施したと発表した。訓練は陸上自衛隊の補給統制本部衛生部及び関東補給処用賀支処と10月４日に行った。自衛隊員が災害対応の際に使用する「即応補給セット」の供給要請を受け、世界最高水準の自動化技術を導入している大規模高機能物流センター「TBCダイナベース」で医薬品、衛生材料、医療材料を含む約150品目を指定の数量ずつ、用途別に振り分けて折りたたみコンテナに格納し、用賀支処に輸送する訓練を実施した。

東邦ＨＤは、「当社の自動化された物流センターでは、人手に比べてセット化にかかる時間を大幅に短縮することが可能」だとし、「引き続きこのような取り組みを通じて、官民連携の在り方を検討するとともに、災害時においても正確かつ安定的な供給ができる医薬品物流の強靭化を目指す」としている。

TBCダイナベースは、東京都指定の災害時広域輸送基地「京浜トラックターミナル」内にある物流センターで、国内で初めて医薬品卸の共同物流・配送センターとして東京都から許可を取得している。首都直下型地震をはじめとする全国の大規模な災害発生時にも、行政や関連機関との連携により迅速かつ安定的に物資を供給できる体制を整備している。