塩野義製薬とUBEは10月24日、新規抗RSウイルス薬候補（開発番号：S-337395）について、FDAよりファストトラック指定を受領したと発表した。同社は両社の共同研究で見出された、経口の新規抗RSウイルス薬候補。ファストトラック指定により両社は、「FDAとの協議をより頻繁に行い、申請資料を段階的に提出することで、開発および審査のプロセスが加速することが期待される」とコメントした。

新規抗RSウイルス薬候補S-337395は、RSウイルスの複製に必須なタンパク質を標的としてウイルスの増殖を阻害することで効果を発揮する。肺内での用量依存的なRSウイルス減少効果が非臨床試験で確認されており、現在は同剤の有効性・安全性の検討を目的に第2相臨床試験を実施している。現時点ではRSウイルスに対する効果的な抗ウイルス薬が存在しておらず、同分野は大きなアンメット・メディカル・ニーズが存在している。両社は、「引き続き、それぞれの強みを活かして同剤の開発を促進する」と強調した。