武田薬品 JPBUと日本のR&D部門の勤続3年以上社員に希望退職・転進支援プログラム実施 退職は2月末
公開日時 2024/10/21 16:25
武田薬品は10月21日、JPBUの全組織と日本のR&D部門で同社が指定する組織に所属する勤続3年以上社員を対象に「フューチャー・キャリア・プログラム」(希望退職・転進支援プログラム)を実施すると発表した。対象者は2025年2月末時点で勤続年数3年以上。募集期間は12月2日~20日で、退職日は2025年2月28日。プログラムには、退職金、特別加算退職金、再就職の支援、未消化年次有給休暇の補償などが含まれる。募集人数は「設定しない」方針。
◎事業運営体制の変更にあわせて労働組合と協議、了解を得た 退職日は25年2月28日
今回実施する「フューチャー・キャリア・プログラム」(希望退職・転進支援プログラム)の実施は8月2日に同社から公表されていたもので、この間、事業運営体制の変更にあわせて労働組合と協議を行い、このたび労働組合の了解を得た。フューチャー・キャリア・プログラムの実施目的について同社は、「自身の生涯設計に基づき、自ら退職を選択する従業員に対し、社外への転進を支援する」としている。なお、募集人数については「設定しない」としている。対象社員は、2024年10月21日時点で、JPBUの全組織、日本のR&D部門で会社が指定する組織に所属している従業員となる。
一連の動きは、今年5月9日にクリストフ・ウェバー代表取締役社長CEOが公表した「全社的な効率化プログラム」の一環として実施するもの。同社は、コア営業利益率30%超達成に向け、①組織の機動性向上(アジリティ)、②調達コストの削減、③データ・デジタル&テクノロジー(DD&T)の活用推進-の各分野に取り組む方針を明言しており、今回の事業運営体制の変更はこの一環によるものとなる。すでにグローバルでの取り組みも進んでおり、日本においてもJPBUとR&D組織についてプログラムを実施することになった。
◎JPBUの新組織体制 地域密着の「第一事業部」、新製品・希少薬扱う「第二事業部」に再編
同社は2025年4月以降のJPBUの新たな組織体制について発表した。JPBU内の事業部について、地域密着活動を通じて適正使用を推進する「第一事業部」と、新製品および希少性の高い製品の適正使用を推進し、事業成長を支える「第二事業部」に再編する。
◎MRの役割として「カスタマースペシャリスト」(CS)設置し、施設を担当
第一事業部はワクチンおよび既存製品の情報提供活動を、第二事業部は消化器系・炎症性疾患領域、精神神経疾患領域、希少疾患領域および血漿分画製剤における新製品・成長製品の情報提供活動を担う。また、いずれの事業部もMRの役割として「カスタマースペシャリスト」(CS)を設置することにしており、それぞれが各施設を担当する。
◎第二事業部に「プロダクトスペシャリスト」(PS)設置 CSとの連携で適正使用推進
第二事業部には「プロダクトスペシャリスト」(PS)を設置し、特定の疾患や製品に関する高い専門知識を有する担当者としてCSと連携しながら担当製品の適正使用を推進する。各事業部は、それぞれの管轄する疾患領域の特性やMRあたりの担当範囲等に応じた地域編成とし、第一事業部は全国4リージョン、第二事業部は8リージョンに区分する。
同社は、「新しい組織体制により、引き続き疾患領域別に専門性の高い情報提供活動を展開しながら事業部間の連携をより強化し、顧客体験の向上につなげたい」としている。