JCRファーマ JR-141の全世界の販売権を再獲得 武田薬品との提携終了で
公開日時 2024/06/28 04:49
JCRファーマは6月25日、ムコ多糖症II型(ハンター症候群)治療薬のJR-141(開発コード、一般名:パビナフスプ アルファ、国内製品名:イズカーゴ点滴静注用)について、武田薬品との提携関係を終了し、JCRが全世界の販売権を再獲得したと発表した。提携関係の終了は「武田薬品の提携に関する戦略的評価に基づくもの」。両社は2021年にJR-141の共同開発・事業化に向けた契約を締結し、武田薬品はカナダや欧州などの特定地域で独占的に事業化する権利を持っていた。
今回の提携終了により、JR-141に関する全てのライセンスおよび販売権はJCRに返還される。JR-141の臨床開発は当初からJCRが行っており、米国、中南米、欧州において計画通りにグローバル臨床第3相試験を継続していくとし、「この提携関係の終了によって現在進行中のグローバル臨床第3相試験が影響を受けることはない」としている。
JCRの芦田信会長兼社長は、「武田薬品との3年間にわたる提携・協力関係に深く感謝する」とした上で、「ここに再び全世界の販売権を得て、JR-141のグローバルな臨床試験を加速させるという我々の決意は揺るぎないものがある」とコメントしている。