ヴィアトリス製薬 シスタドロップス点眼液 0.38%を発売 同社初の先発品
公開日時 2024/05/31 04:49
ヴィアトリス製薬は5月30日、システアミン塩酸塩点眼液「シスタドロップス点眼液 0.38%」を発売した。効能・効果は、シスチン症における角膜シスチン結晶の減少。同剤は、ヴィアトリス製薬として 2020年の事業開始後初めて承認された先発医薬品。
同社のソナ・キム代表取締役社長は、「ヴィアトリスとして日本での事業開始後初めて製造販売承認を取得した先発医薬品、シスタドロップス点眼液の販売を開始することとなり、大変嬉しく思っている。シスチン症に苦しむ患者さん、ご家族や医療従事者、関連学会からも本剤を待ち望む声が寄せられていた。ヴィアトリスのイノベーションが結実した本剤がシスチン症患者さんの QOL 維持に貢献できるよう、適切な情報提供、安定供給に務める」とコメントを寄せている。
同剤は3月26日に製造販売承認を取得、5月22日に薬価収載された。新薬創出等加算が適用されている。また、厚労省から希少疾病医薬品の指定を受けている。薬価は、0.38%5mL1瓶 25万6095.50円。
シスチン症は、腎、眼球、骨髄、リンパ節等、全身の組織でリソソームへのシスチンの蓄積により発症する稀な常染色体劣性遺伝形式の先天代謝異常症。最も重症な腎障害型では 2 歳頃までにシスチン結晶が眼球角膜に沈着し、痛みや眩しさを引き起こす。また、角膜のシスチン結晶の蓄積は病型によらず認められ、未治療の場合、角膜のシスチン結晶は様々な眼症状による視力障害を引き起こし、失明に至るリスクがある。国内の患者数は17人(23年9月)という。