大塚製薬 AN Venture Partnersと3000万米ドルの出資契約締結 「水平協業」通じ強固な創薬基盤構築
公開日時 2024/02/29 04:49
大塚製薬は2月28日、ベンチャー・キャピタル(VC)のAN Venture Partnersと3000万米ドルの出資契約を締結したと発表した。同社が運営する第1号ファンドへの投資を通じて、世界最大のバイオテック・エコシステムを持つ米国で会社を設立し、企業価値の最大化を実現する。今回の出資契約に基づく収益の分配金を大塚製薬が受領し、最新のイノベーションへの投資機会を得る。
AN Venture Partners(ANV)は、東京と米国サンフランシスコを拠点とするVCで、ライフサイエンス領域への投資を行っている。同社の投資戦略は、会社設立と日本発のサイエンスのアーリーステージへの投資に重点を置いているほか、グローバルなスタートアップへの投資も行い、IPOなどを支援している。また、日本から革新的なサイエンスのシーズを調達し、世界的なバイオテクノロジー企業に育成することに注力している。なお、現在は産業革新投資機構と複数の民間企業が有限責任パートナーとしてANVに投資している。
大塚製薬としては、3000万米ドルの出資契約を通じ、ANVに人材を派遣するなどして新規サイエンスの探索および育成に関するノウハウを深めたい考え。これにより自社の創薬研究の強みに加え、グローバルなアカデミア、バイオベンチャーの技術・知見を融合させた「水平協業」を行い、強固な創薬基盤構築と独創的なイノベーション創出につなげたい考えだ。