エクサウィザーズと北原病院グループ オンライン遠隔リハビリサービスを試験導入
公開日時 2020/06/26 04:51
エクサウィザーズと北原病院グループ(東京都八王子市)は6月25日、共同開発したオンライン遠隔リハビリサービスの試験導入を北原リハビリテーション病院で開始したと発表した。専用アプリを通じてオンラインで遠隔リハビリの支援を行うもの。AIを用いた骨格抽出技術により、患者の手の動きを自動で認識し、画面に触れずジェスチャーでアプリ操作をすることができる。利用者の状況に応じたフィードバックをアプリで送ることで、自宅にいながら施設でのリハビリ指導を受けているような体験を実現できるのが特徴だ。
脳卒中は死因の第4位にランクされ、要介護の要因としても第2位の高さになっている。ただ、医療保険が適応されるリハビリには日数制限があり、怪我・病気・障がいの種類によってそれぞれの期限日数を超えると介護保険のリハビリに移行する。オンラインによる遠隔リハビリサービスは、自宅でのリハビリの質をあげることで、病院や通所施設に通う頻度を減らすことができる。加えて、新型コロナウイルス感染症の感染リスクを回避できるなど、感染症対策にも有効とされる。
今回の試験導入では、北原リハビリテーション病院の入院患者がこのサービスを利用して自主トレーニングに取り組むことができるほか、退院後の運動リハビリトレーニングを、専用アプリ(利用者にiPadをレンタル)を通じてオンラインで支援する。具体的には、リハビリ状況に応じてセラピストから案内されるリハビリトレーニングメニューを参考に、運動の様子をアプリで撮影。担当セラピストはその動画の様子を確認して利用者の状況に応じたフィードバックをアプリで送ることで、自宅にいながら施設でのリハビリ指導を受けているような体験を実現する。
また、AIを用いた骨格抽出技術で患者の手の動きを自動で認識し、画面に触れずジェスチャーでアプリ操作をすることができる。このため患者の運動の様子をAIで解析することで、1人ひとりのペースに合わせた運動速度によるトレーニングプランを提供する機能も今後搭載することにしている。