塩野義 小児ADHD治療薬リスデキサンフェタミンメシル酸塩を承認申請
公開日時 2017/04/14 03:50
塩野義製薬とシャイアー・ジャパンは4月13日、共同開発した小児期における注意欠陥/多動性障害(ADHD)治療薬リスデキサンフェタミンメシル酸塩(一般名、開発コード:S-877489)について、塩野義が日本で承認申請したと発表した。申請は同日付。承認取得後は塩野義が販売し、両社で共同販促する。
シナプスに存在する受容体を介してドパミンとノルアドレナリンの遊離促進・再取り込み阻害作用を有する中枢刺激薬。これらの神経伝達物質の働きを強めることで、ADHDの諸症状を改善すると考えられている。ADHDは不注意、多動性、衝動性の3症状を主な特徴とする発達障害のひとつで、心理社会的治療・支援と薬物療法で治療可能な脳機能の障害。
リスデキサンフェタミンメシル酸塩はシャイアーの創製品で、米国製品名は「VYVANSE」。塩野義は2011年11月に国内の共同開発・商業化のライセンス契約を締結し、開発を進めた。
両社は今年3月30日に、新たな小児ADHD治療薬のインチュニブ錠の承認を取得した。塩野義は疼痛・神経領域を注力領域のひとつに位置付けており、今回申請したリスデキサンフェタミンメシル酸塩の承認が取得できれば、塩野義が手掛けるADHD治療薬としては2剤目となる。