科研 原発性局所多汗症薬BBI-4000 日本含むアジア主要国の独占開発・販売権を取得
公開日時 2015/04/16 03:50
科研製薬はこのほど、米ブリッケル社の原発性局所多汗症治療薬BBI-4000(開発コード)について、科研が日本とアジア主要国での独占的開発・販売・製造の権利を取得するライセンス契約を締結したと発表した。契約締結は3月31日付。この契約により、科研はブリッケル社に契約一時金と開発の進捗に応じた成功報酬、ロイヤリティを支払う。また、今後、両社はともにグローバルな研究開発も進める。
BBI-4000は、汗腺の活性化を含む全身機能を調整する神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻止する抗コリン薬に分類される。BBI-4000は「ソフト抗コリン薬」として、汗腺が分布する皮膚中で活性があり、体内に吸収後は速やかに代謝されることで全身性の副作用の懸念が小さい薬剤となることが期待されるという。現在、米国で180人の原発性腋窩多汗症を対象に、プラセボ対照二重盲検によるフェーズ2bが実施されている。
原発性局所多汗症は、温熱や精神的な負荷、またこれらによらずに大量の発汗が手のひらや足の裏、わきの下などにおこり、日常生活や仕事に支障をきたす疾患のこと。