ヤンセン 抗体製剤ダラザレックスで一変申請 未治療含む「多発性骨髄腫」の適応へ
公開日時 2019/04/10 03:50
ヤンセンファーマはこのほど、多発性骨髄腫治療薬ダラザレックス点滴静注100mg(一般名:ダラツムマブ(遺伝子組換え))のレナリドミド、デキサメタゾンとの併用療法について、未治療を含む「多発性骨髄腫」の効能・効果とするための一変申請を行ったと発表した。申請日は4月5日。
ダラザレックスは2017年9月に、日本で「再発または難治性の多発性骨髄腫」の効能・効果で承認された。
ヤンセン日本法人のクリス・フウリガン社長は、「(多発性骨髄腫は)現在のところ治癒の難しい疾患だが、この申請は日本における未治療の多発性骨髄腫患者さんのアンメットメディカルニーズに応える上で重要なステップとなる」とコメントしている。
ダラザレックスはヒト型抗CD38モノクローナル抗体。病気にかかわらず多発性骨髄腫細胞の表面に過剰発現するシグナル伝達分子のCD38に結合することで、抗体依存性細胞傷害(ADCC)や補体依存性細胞傷害(CDC)など複数の免疫介在性の作用機序によって腫瘍細胞死をもたらす。CD38陽性の免疫抑制性細胞の除去による免疫調節作用もわかっており、これらの相乗効果で優れた抗腫瘍効果を示すと考えられている。