ファイザー 採用条件に禁煙 遠隔診療活用で社内喫煙者ゼロ目指す
公開日時 2019/04/03 03:50
ファイザーはこのほど、2020年4月の新卒入社から、喫煙者の採用を原則行わないと発表した。中途採用や契約社員の社員登用も、19年4月からは喫煙者を対象から除外する。あわせて喫煙する社員に対し、健康保険組合と行ってきた遠隔診療による禁煙指導にかかる費用負担を、7割負担から全額へと引き上げる。企業としての健康増進の推進に向け、社内の喫煙者ゼロを目指す。
禁煙指導は対面でも可能だが、遠隔診療を活用することで、通院や診療の待ち時間などを短縮し、治療を継続してもらう狙いがある。喫煙していない社員には、喫煙者に禁煙の声かけを行うと、健康グッズなどと交換できる組合独自のポイントを付与する。
同社では「喫煙者ゼロ最終宣言」を掲げ、社内環境の整備を進めてきた。2005年からは社内禁煙を始め、11年には就業規則で就業時間中の禁煙を規定。その結果、2009年には15.2%だった喫煙者の割合は、徐々に減少し、18年12月時点では3.5%となった。同社では、19年11月末までに喫煙者ゼロを達成したい考え。
同社の原田明久代表取締役社長は、「健康に貢献する製薬企業として、社内禁煙の推進を通じ、社員の健康増進に積極的に取り組む」とコメントしている。