製薬企業コールセンター 年間平均利用回数最多は「1~5回未満」 薬剤師意識調査
公開日時 2019/01/24 03:50
薬剤師を対象としたプロモーションや調査などを行うネグジット総研はこのほど、薬剤師の95.8%が製薬企業のコールセンターを年1回以上利用しているとの薬剤師意識調査結果をまとめた。コールセンターの年間平均利用回数を区分別にみると、「1~5回未満」が49.2%と最も多く、次いで、「5~10回」(21.5%)となった。
文末の関連ファイルに、コールセンターの年間平均利用回数などの資料を掲載しました(1月24日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。
調査は同社の薬剤師調査モニターを対象に実施した。有効回答数は636人で、内訳は保険薬局勤務が441人、病医院勤務が195人。調査期間は18年11月24日~12月17日。方法はインターネットリサーチ。
保険薬局勤務と病医院勤務との業種別にコールセンターの年間平均利用回数を見ると、いずれも「1~5回未満」の区分が最も多かった(薬局勤務55.1%、病医院勤務35.9%)。ただ、「20回以上」利用している割合は、保険薬局が6.8%、病医院が20.5%と、13.7ポイントの開きがあることもわかった。
この点について同社は、「薬局では、処方せんを受けた際に出た不明点を可及的速やかに問い合わせるシーンが多いと思われる。病医院ではDI担当薬剤師が新規採用の際の資料整理時や、医師からの照会内容をコールセンターに問い合わせるシーンが考えられ、比較的時間的猶予がある。この不明点が出てくるシーンの違いが、今回の結果に表れたと考えている」と分析している。
■「MRを見る頻度が減少している」「MRより信頼性高い」
本来であればMRからの情報や製薬企業の医療関係者向けホームページ、各種資材で事足りるはずなのに、「コールセンターに無駄な問い合わせが必要」になったことがあるとの回答は14.5%にのぼった。10人に1人以上がこのような経験をしたようだ。業種別では、保険薬局勤務が12.2%、病医院勤務が19.5%だった。
自由コメントには、「全体的にMRを見る頻度が減少している」「MRの訪問が一切ない」とMRとの接点がそもそも減少・皆無なことからコールセンターを利用したとの声のほか、「無駄に問い合わせはしないが、(コールセンターの方が)MRより信頼性は高いと思っている」「コールセンターの方が早く聞ける」といった内容もあり、MRよりコールセンターの方が有用との回答が少なからず見受けられた。