LINEとエムスリー 共同出資会社「LINEヘルスケア」設立 遠隔健康医療相談など展開
公開日時 2019/01/09 03:51
コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」を運営するLINEと、医療従事者専門サイト「m3.com」を運営するエムスリーは1月8日、オンライン医療事業を展開する共同出資会社「LINEヘルスケア」を設立したと発表した。設立日は1月4日。まずは19年中に、LINE上で、LINEのユーザーとm3.com医師会員をつないだ遠隔健康医療相談サービスを始める。法整備の進展をみながら、m3.comの薬剤師会員基盤を活用した処方薬の宅配サービスも検討していく。
LINEの国内月間利用者数は7800万人。エムスリーは国内臨床医の約9割にあたる27万人以上の医師会員、国内の薬剤師の半数超となる16万人以上の薬剤師会員を抱える。両社は共同で、この多くの一般生活者、医師、薬剤師を結びつけるプラットフォームを構築し、テクノロジーを活用したサービスを開発・提供することで、「(LINE)ユーザーと医療を最適な距離に近づけ、あらゆる医療・社会問題の解決に努めていく」としている。
新会社への出資比率はLINEが51%、エムスリーが49%。代表取締役はLINE執行役員の室山真一郎氏。新会社は東京都新宿区のLINE本社内に構える。
■LINE 医療分野に初参入
新会社がまず実現する遠隔健康医療相談サービスの詳細はこれから詰める。将来的には、処方薬の宅配、病院での待ち時間の解消、患者の日常生活における実態を把握した上での最適な医療の実現――といったサービスも考えられるという。
LINE広報部によると、LINEが医療分野に参入するのは今回が初めてとなる。エムスリーをパートナーに選んだ理由は、医療分野での信頼性が高く、医師や薬剤師の会員基盤がしっかりし、医師相談サービス「AskDoctors」などの医療系の一般生活者向けサービスを多く展開していることを挙げた。