アッヴィ C肝薬マヴィレット、12歳以上の小児適応を申請 承認されればDAA初の適応
公開日時 2018/12/03 03:51
アッヴィ合同会社は11月30日、全ての主要なジェノタイプ(GT1~6型)のC型肝炎治療薬マヴィレット配合錠(一般名:グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル)について、12歳以上の小児への適応追加を行う承認事項一部変更申請を行ったと発表した。1日1回投与で用いる。承認されれば、国内で初めて、12歳以上の小児に適応を持つ直接作用型抗ウイルス薬(DAA)となる。
マヴィレットやハーボニーに代表される近年登場したDAAは、成人のHCV感染患者で90%以上の有効率を示しており、小児のC型肝炎ウイルス(HCV)感染患者の治療の選択肢となることが期待されていた。マヴィレットは現在、18歳未満のC型肝炎患者に対する安全性と有効性は確立していない。
マヴィレットは2017年9月に、肝硬変を有さない、DAA未治療のGT1型および2型の成人HCV感染患者に対する日本初かつ唯一の8週間治療薬として承認された。同時に、▽GT3~6型の感染患者▽代償性肝硬変など特定の治療課題を持つ患者▽DAAによる前治療で治癒しなかったなど治療選択肢が限られている患者――に対して、12週投与の治療選択肢として承認された。
IQVIAの市場データによると、マヴィレットは18年に入ってから、四半期ごとの製品売上ランキング(薬価ベース)で1位が続いており、18年1~3月の売上は334億円、4~6月は423億円、7~9月は299億円と推移している。使い勝手の良さと難治例に使えることが背景にあるとみられる。