セルジーン 多発性骨髄腫治療薬ポマリスト 3剤併用療法の追加を申請
公開日時 2018/09/27 03:50
セルジーンは9月26日、再発・難治性の多発性骨髄腫に用いる抗造血器悪性腫瘍薬ポマリスト(一般名:ポマリドミド)について、ボルテゾミブとデキサメタゾンとの3剤併用療法を追加する用法・用量に係る承認事項一部変更承認申請を同日に行ったと発表した。
既に承認されているデキサメタゾンと併用する場合のポマリストの用法・用量は、「1日1回4mgを21日連日経口投与した後、7日間休薬する」というもの。今回申請したボルテゾミブ及びデキサメタゾンと併用する場合のポマリストの用法・用量は、「1日1回4mgを14日間連日経口投与した後、7日間休薬する」となる。
今回の申請は、日本人を含む再発・難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした国際共同フェーズ3試験(CC-4047-MM-007試験;OPTIMISMM試験)の結果に基づいている。対象患者全員がレナリドミドの治療歴を有しており、ポマリストをボルテゾミブ及びデキサメタゾンと併用した3剤療法は、対照群であるボルテゾミブとデキサメタゾン併用療法と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間を有意に延長したことが確認されたという。
同社は、多発性骨髄腫は再発を繰り返す治癒の難しい疾患だとした上で、「特にレナリドミドの治療から再発した患者さんに対する新たな治療選択肢は限られていた。ポマリドミドをボルテゾミブ及びデキサメタゾンと併用する3剤併用療法が多発性骨髄腫患者の治療に寄与すると考えている」としている。
ポマリストは米セルジーン社で創製された免疫調節薬。サイトカイン産生調節作用、造血器腫瘍細胞に対する増殖抑制作用、血管新生阻害作用――などの薬理作用を持つと考えられている。なお、同剤はヒトでの催奇形性を有する可能性があることから、日本では胎児への暴露を避けるため、適正管理手順「レブメイト」を定め、医療関係者や患者・家族など全ての関係者が遵守することになっている。