国がん レディースセンター開設 女性患者特有の悩みに対応
公開日時 2018/09/27 03:50
国立がん研究センター東病院はこのほど、女性患者が抱える悩みの相談窓口となるレディースセンターを開設した。外見の変化や、妊娠・出産など女性患者特有の悩みに対し、診療科や多職種が連携して相談にあたる。国がんによると、女性患者のサポートを行う拠点の設置は国内のがん専門病院では初めて。
国がんでは、レディースセンターの開設により、女性患者特有の悩みに対応する。闘病生活のなかでは、妊娠や出産、副作用による抜け毛、乳房や卵巣を失った精神的苦痛など女性特有の悩みを抱えるケースも多い。総合的な窓口として「女性看護外来」を設け、担当者が関連する診療科や職種と連携しながら患者に対応する。
センターの開設に合わせ、患者サロンも新設し、副作用による肌色の変化に対応するメイク教室や、副作用の対処法について薬剤師に相談できる薬教室なども開催する。
国がんは、「幅広い年齢層の女性のがん患者が安心し、日常生活や社会生活に大きな変化を強いられることなく、治療を受けられる環境を実現したい」とコメントしている。
国がんによると、女性のがんは増加傾向にある。2014年に新たにがんと診断された患者は約36万6000人で、前の年よりも約8000人増加している。