日立 心疾患患者の再入院リスク予測するAI技術を開発 米医療機関と共同で
公開日時 2017/12/15 03:50
日立製作所はこのほど、心疾患の入院患者が退院後30日以内に再入院するリスクを予測するAI技術を開発したと発表した。発表によると、実用化の目安となるという70%を上回る予測精度と、リスクの根拠を示せるのが特徴。
この技術は、米国の医療機関Partners HealthCare(PH)と共同で開発した。PHが持つ入院患者に対する処置や投薬、病歴などの医療情報と、医療ガイドラインの情報を学習(ディープラーニング)させ、退院してから30日後に再入院するリスクを予測するもの。患者データの中でリスク因子を抽出し、予測結果とその根拠を示せるよう設計された。
AIが予測したリスクに応じて、適切に退院後ケアプログラムを適用した場合のシミュレーションを行った結果、従来より2倍以上の患者の再入院を防止し、1人あたり年間約80万円の医療費低減効果があることを確認したとしている。日立は実用化に向けさらに検証を進める。この成果は12月12日に日立が発表したもの。