持田製薬 抗がん剤ドキシル注の国内販売権取得 18年1月から単独販売に
公開日時 2017/11/21 03:51
持田製薬は11月20日、ヤンセンファーマが製造販売する卵巣がんなどに用いる抗がん剤ドキシル注20mg(一般名:ドキソルビシン塩酸塩)の国内販売権を取得したと発表した。18年1月1日から、持田が単独で販売する。同社としては、重点の産婦人科関連製品の拡充につながる。がん領域も展開しているが新薬を扱うのは初めてとなる。
同剤は、ドキシルビシン塩酸塩をPEG化リポソームに封入し、目的とした腫瘍組織で有効成分を放出するように設計されたドラッグデリバリーシステムを活用した製剤。「エイズ関連カポジ肉腫」の適応でヤンセンが07年に承認を取得し、09年には「がん化学療法後に増悪した卵巣がん」の追加承認を得た。売上高は開示していないが、持田は「将来的に数十億円規模」としている。
ヤンセンは、がん領域も主力だが泌尿器や血液の領域に強く、卵巣がんなどに用いるドキシルについては産婦人科領域に強い持田に販売移管することで、製品の可能性を最大化できると判断した。製造販売権は引き続きヤンセンが保有する。なお、この販売に関する契約に伴う一時金などは開示していない。