JCR ファブリー病治療酵素製剤JR-051を承認申請 ファブラザイムのバイオ後続品
公開日時 2017/10/02 03:50
JCRファーマは9月29日、ファブリー病治療酵素製剤JR-051について、日本で承認申請したと発表した。申請日は同日付け。JR-051は、サノフィが製造販売しているファブラザイム点滴静注用(一般名:アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え))のバイオ後続品(以下、BS)。ファブラザイムBSの申請は今回が初めてとみられる。
同社は、「承認を取得した際には、JR-051がファブリー病に対して初めての国産の酵素補充療法治療薬として新たな選択肢となることを期待している」としており、“国産”を訴求ポイントのひとつに据える模様。また、承認されれば、JCRにとってはライソゾーム病治療酵素製剤の第一号となる。JR-051はグラクソ・スミスクラインとの共同開発品。
ファブリー病は、全身の細胞のライソゾーム内の加水分解酵素であるα-ガラクトシダーゼAが生まれつき不足あるいは欠損していることで生じる先天性のスフィンゴ糖脂質代謝異常症。主な症状は四肢疼痛、角膜混濁、腎臓機能障害、心機能障害など。症例数は日本で約600人、世界で約1万人とされる。現在の標準治療は酵素補充療法(ERT)で、2週間に1回酵素製剤が静脈内投与される。