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塩野義 1回投与の経口インフル薬、フェーズ3で有効性確認 17年度中に国内申請

公開日時 2017/07/26 03:52

塩野義製薬は7月24日、自社創製で1回の経口投与での治療完結する抗インフルエンザウイルス薬として開発している「S-033188」について、リスク要因を持たない健常のインフルエンザ患者を対象としたフェーズ3試験(「CAPSTONE-1」)で有効性を確認したと発表した。同社は、このデータに基づいて2017年度中に日本で承認申請を行う予定。同剤は、一定要件を満たす革新的新薬として厚労省から15年10月に「先駆け審査指定精度」の対象品目となり、承認申請後6か月で承認が見込まれる。

既存の経口抗インフル薬は5日間の服用が必要だが、S-033188は1錠を1回だけ投与するだけで効果を示す治療薬として開発されている。フェーズ3は、日本、北米、アジアのA型またはB型のインフルエンザ感染症の患者約1500例を対象に、オセルタミビル酸塩、プラセボを対照にした二重盲検比較試験で行われ、主要目的であるインフルエンザ症状が焼失するまでの期間について、プラセボに対する優越性を達成したという。安全性では、副作用の発現率はプラセボと同等、オセルタミビル酸塩と比較して有意に低かったという。

S-033188は、タミフルなど既存のノイラミニダーゼ阻害薬とは異なる新たな作用機序で、高病原性鳥インフルエンザウイルスを含む各種A型、B型ウイルスに強い活性を示すことが期待される。Capエンドヌクレアーゼ阻害薬と呼称する新クラスの薬剤で、インフルエンザウイルスが細胞に侵入後、ウイルス増殖に必須なRNA複製過程の最初の反応となるmRNA合成の開始を特異的に阻害し、細胞内でウイルス粒子の形成ができなく

なお、重症化、合併症を起こしやすいリスク因子を持つハイリスク患者を対象とした試験はグローバルフェーズ3が進められている。

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